医師の指示を素早く伝達!オーダリングシステムとは?
病院では主に医師を起点として、様々な部署と連携を取りながら業務を行っています。
その連携をサポートするシステムとしてオーダリングシステムというものがあります。
今回は、病院で導入されている医療情報システムで一番の普及率があるというオーダリングシステムについてご紹介します。
オーダリングシステムとは
入院・外来患者さんに対して診察・診療を行った際に、各部署に指示(オーダー)を伝えるシステムがオーダリングシステムになります。
レントゲン撮影を行いたい場合は放射線科にオーダーを伝え、食事内容を決めたら栄養科にオーダーを伝え、診察が終了したら医事課に診療内容を伝える、といった具合に各部署と連携するシステムです。
オーダーの種類
一言でオーダーと言っても、オーダーの種類は様々でそれぞれのオーダーで連携する部署も変わってきます。
- 投薬・注射
必要な薬の内容を薬剤科にオーダーして連携します。 - 検査
検査科に検査項目の内容を連携します。 - 処置
主に看護師に向けて、注射指示を出したり、ギプス包帯や縫合術などを依頼します。 - 手術
手術が必要な場合に手術室の予約や、必要な機械やスタッフなどを用意します。 - 輸血
輸血が必要な場合に、検査科などに指示を飛ばします。 - 食事
栄養科に食事内容のオーダーを行います。 - 看護指示
入院時の日々の処置内容や観察項目、緊急時の対応などを指示します。 - リハビリ
リハビリ職員に向けて、どのようなリハビリ項目を行うか、目標などを指示します。 - 服薬指導
薬剤科に服薬する薬の薬効説明や、副作用などの注意事項を説明するよう依頼します。 - 栄養指導
必要な栄養量や食餌療法の説明をするように依頼します。
そして、それぞれオーダーすると医事課に点数が連携されるので、会計時もスムーズに支払いができるようになります。
主な機能
オーダー内容を選んでオーダーするだけではなく、業務効率に繋がるような機能も備えています。
- 前回Do
前回オーダーした内容と同じ内容をオーダーできます。 - セットオーダー
複数のオーダーをセットしてまとめてオーダーすることが出来ます。 - 予測指示オーダー
次回来院時や入院患者に対して様態変化に備えて日付未指定でオーダーが出せます。
実例(私の場合)
職場のボーリング大会で突き指してしまって、整形外科を受診したのですが、その際もオーダーリングシステムのおかげでスムーズに連携がされていました。
整形外科の医師に一度診察してもらい、念の為レントゲンを取ることになり、レントゲン撮影のオーダーを放射線科の送り、しばらくすると放射線科から呼ばれました。
レントゲン撮影が終わりしばらくすると、整形外科から再び呼ばれ、レントゲン画像を見ながら問題なしであること説明してくれました。
オーダー時点でどこの指のレントゲン撮影を依頼しているので、医師や看護師、患者が説明することなくすぐにレントゲン撮影が行われ、撮影結果も医師のカルテで通知されるので、スムーズに診療が行われたと思います。
システムが導入されると当たり前に感じるかもしれませんが、これが全て手作業になると伝えに行く手間や、伝達ミスなどが起こる可能性があるのでシステム化されることで正確かつ迅速に情報伝達がされるようになっています。
まとめ
電子カルテに比べると、あまり大きな話題にもならず名前だけではどのようなシステムなのか分かりにくいオーダーリングシステムですが、病院では基本となるオーダー(指示)を各部署に素早く、正確に伝えてくれるシステムになっています。
まだまだ使いこなせていない機能もあるので、日々勉強してより業務の効率化につなげていこうと思います。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません